開放的でどこか懐かしい雰囲気を持つアメリカンハウス。ドラマや映画で目にするような憧れの住まいを日本でも実現したいと考える方が増えています。しかし、「アメリカンハウス」と一口に言っても、そのスタイルは多岐にわたります。

この記事では、アメリカンハウスの基本的な特徴から、代表的な種類、そして理想のアメリカンハウスを建てるためのポイントまで、詳しく解説します。

1. アメリカンハウスとは？

アメリカンハウスとは、その名の通りアメリカの住宅様式を取り入れた家のことです。広大な国土と多様な文化を持つアメリカでは、地域や時代によって様々な建築様式が生まれました。そのため、アメリカンハウスも一概に定義できるものではなく、それぞれ異なる魅力を持っています。

共通して言えるのは、多くの場合、広々とした空間、自然素材の活用、そして家族や友人が集まりやすい開放的な間取りが特徴として挙げられる点です。日本の住宅とは異なる、自由で伸びやかなライフスタイルを叶える住まいとして人気を集めています。

2. アメリカンハウスの種類

アメリカンハウスには、大きく分けていくつかの種類があります。ここでは、特に日本で人気のある代表的なスタイルをご紹介します。

2-1. サーファーズハウス

サーファーズハウスは、西海岸のビーチカルチャーを色濃く反映したスタイルです。海辺に建つ住宅をイメージさせるような、明るく開放的な雰囲気が特徴です。

【外観】カバードポーチやウッドデッキが特徴的で、ナチュラルな木材やホワイトを基調としたカラーリングが一般的です。

【内装】吹き抜けや大きな窓で光を多く取り込み、開放感あふれるリビングが魅力です。ラフな素材感のフローリングや、ヴィンテージ感のある家具がよく似合います。

【ライフスタイル】サーフィンやアウトドアを楽しむ人々に愛されており、外遊びから帰った際にそのままシャワーを浴びられるアウトドアシャワーや、ウェットスーツを干すスペースなどが設けられることもあります。

2-2. カリフォルニアテイスト

カリフォルニアテイストは、西海岸の明るくリラックスした雰囲気を表現したスタイルです。サーファーズハウスと共通する要素も多いですが、より都会的で洗練された印象を与えることもあります。

【外観】青い空と白い壁のコントラストが映えるような、シンプルながらも個性的なデザインが特徴です。ヤシの木などの植栽を取り入れることで、リゾート感を演出できます。

【内装】明るいトーンの色使いが中心で、自然光がたっぷり差し込む空間が特徴です。観葉植物を多く取り入れたり、西海岸のアートを飾ったりすることで、より一層雰囲気を高めることができます。

【素材】自然素材をふんだんに使用し、ラフな質感のウッドやタイル、石材などがよく使われます。

2-3. アーリーアメリカン

アーリーアメリカンは、18世紀から19世紀初頭にかけてアメリカで栄えた伝統的な建築様式です。開拓時代のアメリカを思わせる、素朴で温かみのある雰囲気が特徴です。

【外観】ゲーブル屋根（切妻屋根）やラップサイディング（横張りサイディング）が特徴的で、木材やレンガなど自然素材が多用されます。左右対称のデザインや、小窓を多く配置するのも特徴です。

【内装】パイン材のフローリングや梁見せ天井など、木の温もりを感じさせる空間が魅力です。暖炉を設置することで、より一層クラシックな雰囲気を演出できます。

【色彩】白やクリーム色を基調に、深みのあるグリーンやブルーなどのアクセントカラーを取り入れることが多いです。アンティーク家具やカントリー調の雑貨がよく似合います。

3. アメリカンハウスを作るポイント

憧れのアメリカンハウスを実現するためには、いくつかの重要なポイントがあります。ここでは、特に意識したい点を4つご紹介します。

3-1. カバードポーチを採用

カバードポーチとは、屋根付きの広い玄関ポーチのことです。アメリカンハウスの象徴とも言える存在で、家族や友人が集まる憩いの場として、またアウトドアリビングとして活用できます。雨の日でも屋外で過ごせるため、活用の幅が広がります。

3-2. 開放感あふれるリビングや吹き抜けを採用

アメリカンハウスでは、家族のコミュニケーションを重視し、開放的なLDK（リビング・ダイニング・キッチン）が好まれます。特に吹き抜けは、上下階の繋がりを生み出し、空間全体に広がりと明るさをもたらします。シーリングファンなどを設置することで、さらに雰囲気を高めることも可能です。

3-3. ウッドデッキを取り入れる

ウッドデッキは、リビングの延長として活用できる人気のスペースです。BBQを楽しんだり、日光浴をしたり、子供の遊び場として使ったりと、様々な用途で活用できます。屋根やパーゴラを設けることで、さらに快適性が向上します。

3-4. 大きな窓を設置する

アメリカンハウスは、自然光をたっぷりと取り入れることを重視します。そのため、リビングやダイニングには特に大きな窓を設置することが一般的です。外の景色を室内に取り込むことで、開放感と明るさを演出し、より豊かな暮らしを実現します。デザイン性の高い窓を選ぶことで、外観のアクセント　　　にもなります。

4. まとめ

アメリカンハウスは、広々とした空間、自然素材の温もり、そして自由で開放的なライフスタイルを叶える魅力的な住まいです。サーファーズハウス、カリフォルニアテイスト、アーリーアメリカンなど、その種類は様々ですが、どのスタイルも共通して「家族や友人との繋がり」を大切にする思想が根底にあります。

カバードポーチやウッドデッキ、大きな窓や吹き抜けなど、アメリカンハウスならではの要素を取り入れることで、理想の住まいを実現できるでしょう。ぜひ、この記事を参考に、あなたらしいアメリカンハウスの家づくりを進めてみてください。