家づくりで床材選びをしていると、「フロアタイル」という言葉を耳にする方もいるのではないでしょうか。
「聞いたことはあるものの、どんな床材か良くわからない」
そんな方は、ぜひこちらの記事をご覧ください。
フロアタイルについて、メリット・デメリットをご紹介しています。また、どんな方にフロアタイルがおすすめなのかも解説していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
1. フロアタイルとは?|多様なデザインと機能性を備えた床材

フロアタイルとは、塩化ビニル樹脂などを主成分とし、一枚ずつタイル状になった床材のこと。
フローリングのように板状ではなく、正方形や長方形など様々な形状があり、デザインも木目調、石目調、タイル調、コンクリート調など非常に豊富です。
シールタイプや接着剤で固定するタイプ、置くだけのタイプなど施工方法も多様で、DIYでも比較的扱いやすいのが特徴です。
近年では、そのデザイン性の高さや機能性、手軽さから、住宅のリフォームや店舗、オフィスなど幅広い場所で採用されています。
2. フロアタイルのメリット

まずは、フロアタイルのメリットをご紹介します。
2-1. 豊富なバリエーション
フロアタイルの最大の魅力の一つは、そのデザインの豊富さです。
天然木のようなリアルな質感を再現した木目調は、温かみのあるナチュラルな空間や、落ち着いたモダンな空間など、様々なテイストに合わせることができます。
また、大理石やテラコッタなどの石目調は、高級感のある洗練された印象を与えます。幾何学模様や抽象柄のタイル調デザインは、個性的なアクセントとなり、空間に遊び心をプラスします。
フロアタイルは、素材感、色、柄ともに多様な選択肢があり、理想の空間イメージに合わせて自由に選ぶことができるのです。
2-2. 優れた機能性
デザイン性だけでなく、フロアタイルは機能性にも優れています。表面は特殊な加工が施されているものが多く、耐久性が高く、傷や汚れに強いのが特徴です。
小さなお子さんやペットがいる家庭でも安心して使用できます。また、耐水性にも優れているため、水回りであるキッチンや洗面所、トイレなどにも適しています。
万が一、水をこぼしてしまっても、サッと拭き取るだけでシミになる心配がありません。さらに、製品によっては防音性を備えたものもあり、階下への音の響きを軽減する効果が期待できます。これらの優れた機能性は、日々の暮らしをより快適で安心なものにしてくれます。
2-3. 比較的安価でDIYにも挑戦しやすい
フローリングや天然石などの他の床材と比較して、フロアタイルは比較的安価に入手できるというメリットがあります。
初期費用を抑えたい場合や、賃貸住宅のリフォームなどにも適しています。また、施工方法が比較的簡単なものが多く、カッターで簡単にカットできるタイプや、裏面に粘着シートが付いているシールタイプ、置くだけのタイプなど、DIY初心者でも挑戦しやすいのが魅力です。
専門業者に依頼する費用を抑えたい方や、自分のペースで少しずつ部屋の雰囲気を変えたい方にとって、フロアタイルは手軽でおすすめの床材と言えるでしょう。
3. フロアタイルのデメリット

続いて、フロアタイルのデメリットを見ていきましょう。
3-1. 素材感の限界
フロアタイルは、木目調や石目調など、様々な素材の質感をリアルに再現していますが、どうしても天然素材そのものの質感には及ばないという点がデメリットとして挙げられます。
例えば、天然木の持つ温かみや肌触り、経年変化による風合いなどは、フロアタイルでは完全に再現することは難しいと言えます。
本物の素材感にこだわりたい方にとっては、物足りなさを感じるかもしれません。
3-2. 下地の状態に左右される
フロアタイルを綺麗に仕上げるためには、下地の状態が非常に重要になります。
下地に凹凸や歪みがあると、フロアタイルが浮いてしまったり、剥がれやすくなったりする原因になります。
そのため、施工前に下地を平らにする下地処理が重要です。DIYで行う場合は、この下地処理を丁寧に行うことが、仕上がりの美しさを左右する重要なポイントとなります。
3-3. 重量がある
製品によって異なりますが、フロアタイルは一枚一枚にある程度の重量があります。特に、厚みのあるものや、石目調のデザインでリアルな質感を追求したものは、比較的重くなる傾向があります。
集合住宅などで大量に搬入したり、高層階に運んだりする際には、取り扱いに注意が必要となる場合があります。また、床の耐荷重にも考慮する必要がある場合も考えられます。
4. フロアタイルをおすすめしたい方

フロアタイルをおすすめしたい方をまとめてみました。
・リビング・ダイニングをおしゃれにデザインしたい方:耐久性にも優れているので家族が頻繁に集まる場所におすすめです。
・お手入れのしやすいキッチンフロアにしたい方:耐水性、防汚性に優れているのでキッチンにぴったり。
・トイレや洗面所を綺麗に使いたい方:耐水性に優れているため、水濡れしやすい場所でも安心して使用可能
・玄関をおしゃれにしたい方:耐久性が高く、汚れにも強いので、人の出入りが多い場所にも最適
・子供やペットの床を傷つけられたくない方:傷や汚れに強いため、活発な子供やペットがいる家庭でも安心して使用できます。
・洗練された店舗・オフィスを作りたい方:デザイン性が高く、耐久性にも優れているため、多くの人が利用する空間にも適しています。
このように、フロアタイルは、住宅のあらゆる場所だけでなく、店舗やオフィスなど、幅広い用途で活用できる汎用性の高い床材と言えるでしょう。
5. まとめ

フロアタイルは、豊富なデザインバリエーション、優れた機能性、比較的安価でDIYにも挑戦しやすいといった多くのメリットを持つ床材です。一方で、天然素材には及ばない質感や、下地処理の重要性、製品によっては重量があるといったデメリットも理解しておく必要があります。
ご自身のライフスタイルや好みに合わせて、フロアタイルの特性をしっかりと理解し、最適な床材を選ぶことが、快適で理想的な住空間を実現するための第一歩となるでしょう。