住み慣れた我が家は、家族にとって安らぎの場所であると同時に、大切な財産を守る拠点でもあります。しかし、残念ながら空き巣や泥棒といった犯罪は後を絶ちません。
日々の生活でできる防犯対策はもちろん重要ですが、家を建てる際やリフォームを検討する際に、あらかじめ「防犯」という視点を取り入れることで、より強固な安心を手に入れることができます。
1.泥棒の5割は窓から侵入!

警察庁のデータによると、空き巣や忍び込みといった侵入窃盗において、泥棒が侵入経路として最も多く利用するのが「窓」であることが明らかになっています。その割合は実に5割以上。次いで多いのが「玄関などの出入り口」ですが、窓からの侵入がいかに多いかが分かります。
この事実から、家全体の防犯を考える上で、窓の防犯対策が極めて重要であることがお分かりいただけるでしょう。窓は採光や通風といった機能を持つ反面、犯罪者にとっては侵入しやすい弱点となり得るのです。
2.防犯を強化するなら窓選びが重要

窓からの侵入を防ぐには、どのような対策があるでしょうか。ここでは、家づくりやリフォームの際に検討したい、窓の防犯性能を高めるための具体的な選択肢をご紹介します。
2-1.防犯合わせガラス/複層ガラスで侵入を阻む
窓ガラスは、泥棒が侵入する際に最初に狙う場所です。通常のガラスはハンマーなどで簡単に割れてしまいますが、「防犯合わせガラス」は、2枚のガラスの間に特殊な中間膜を挟み込んでいるため、衝撃を受けてもガラスが飛散しにくく、破片が飛び散ることでケガをするリスクを抑えられます。また、泥棒が割って侵入しようとしても、簡単に穴が開かないため、侵入に時間がかかります。泥棒は侵入に5分以上かかると諦める傾向にあると言われているため、防犯合わせガラスは非常に有効な対策と言えるでしょう。
また、2枚のガラスの間に空気層を設けた「複層ガラス」も、断熱・遮音効果だけでなく、ガラス自体の強度を高めることで防犯性向上にも貢献します。もちろん、防犯合わせガラスと組み合わせることで、より高い効果が期待できます。
2-2.格子付き窓で視覚的・物理的な抑止力に
特に1階の窓や、人目につきにくい場所にある窓には、「格子付き窓」の設置を検討しましょう。格子があることで、視覚的に侵入しづらいという印象を与え、泥棒を遠ざける効果が期待できます。また、物理的に窓を破って侵入しようとしても、格子が邪魔になるため、侵入に時間をかけさせる効果もあります。デザイン性も考慮された様々な種類の格子がありますので、家の雰囲気に合わせて選ぶことができます。
2-3.窓シャッターで強固な壁を築く
防犯対策として最も効果が高い方法の一つが「窓シャッター」の設置です。窓シャッターを閉めることで、窓そのものが外部から見えなくなり、物理的に非常に頑丈な壁を築くことができます。手動タイプから電動タイプ、リモコンで開閉できるタイプまで様々な種類があり、外からの視線を遮るだけでなく、防犯性能を飛躍的に向上させます。特に就寝時や長期間家を空ける際には、シャッターを閉めることで高い防犯効果を発揮します。
2-4.開けにくいクレセントで時間を稼ぐ
クレセントは、窓を施錠するための金具です。通常のクレセントは、簡単に回せてしまうため、ガラスが破られた場合、すぐに開けられてしまいます。しかし、最近では「防犯クレセント」と呼ばれる、鍵付きのものや、サムターン回し対策が施されたものが多くあります。これらを設置することで、万が一ガラスが破られても、窓を開けるまでに時間がかかり、泥棒の侵入を困難にさせることができます。
2-5.破れにくい網戸で油断させない
夏場など、窓を開けて換気をしたい時でも、網戸に穴を開けて侵入されるケースがあります。通常の網戸は、カッターなどで簡単に破れてしまいますが、最近では特殊な繊維を使用した「破れにくい網戸」や、金属製のワイヤーが入った「防犯網戸」なども登場しています。これらを活用することで、換気をしながらも防犯性を高めることが可能です。
3.他にもできる!家づくりにおける防犯強化

窓の防犯対策以外にも、家づくりにおいて取り入れるべき防犯対策は多岐にわたります。
3-1.センサーライト設置で不審者を照らす
玄関や庭、駐車場など、家の周りに「センサーライト」を設置することは非常に有効な防犯対策です。人感センサーで不審者の動きを感知し、瞬時に明るく照らすことで、泥棒は発見されることを恐れてその場から立ち去る可能性が高まります。最近では、LEDタイプのものが主流で、省エネ性も高く、人感センサーと連動して点灯するものが人気です。
3-2.防犯カメラ設置で証拠を残す
「防犯カメラ」の設置は、泥棒への強力な抑止力となるだけでなく、万が一侵入された場合でも、その映像を証拠として残すことができます。玄関や駐車場、庭など、死角になりやすい場所に設置することで、より高い効果が期待できます。最近では、スマートフォンと連携してリアルタイムで映像を確認できるものや、クラウド保存ができるものなど、多機能なものが普及しています。設置費用はカメラの性能や設置台数によって異なりますが、〇〇万円から〇〇万円程度の予算を見込んでおくと良いでしょう。
3-3.フェンス・塀の設置で侵入を困難に
家の周囲に「フェンス」や「塀」を設置することも、防犯対策として有効です。特に高さのあるものや、乗り越えにくいデザインのものは、泥棒の侵入を物理的に困難にさせます。ただし、高すぎる塀は外から見えなくなり、かえって死角を作ってしまう可能性もあるため、適度な高さやデザインを選ぶことが重要です。見通しを良くしつつ、侵入を阻む効果のあるものが望ましいでしょう。また、フェンスの上に忍び返しや防犯用のトゲなどを設置するのも有効です。
4.まとめ

「家族を守りたい!」という思いは、家づくりにおける最も大切な願いの一つです。防犯リフォームや新築時の防犯対策は、決して贅沢な投資ではありません。むしろ、将来的なリスクを軽減し、家族が安心して暮らせる環境を整えるための、必要不可欠な要素と言えるでしょう。
泥棒は、侵入に時間がかかり、人目につくことを嫌がります。今回ご紹介した窓の防犯対策や、センサーライト、防犯カメラ、フェンス・塀の設置など、複数の対策を組み合わせることで、より高い防犯効果が期待できます。これらの対策は、一度設置すれば半永久的に効果を発揮し、家族の安心を守り続けてくれます。
家を建てる際やリフォームを検討する際には、ぜひ「防犯」という視点を取り入れてみてください。専門業者に相談し、ご自身のライフスタイルや予算に合わせた最適な防犯プランを立てることが、家族の笑顔を守る第一歩となるはずです。
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